イベルメクチンの最先端研究を行っていた北里大学病院からの悲報

Effect of Early Treatment with Ivermectin among Patients with Covid-19 | NEJM
先日イベルメクチンには予防効果や、早期治療ではプラセボ群と有意差がなかったという報告書がNEJMに投稿されました。

日本でも、興和と北里大学病院で実行されていたのが気になってたので調べてみました

◆第9回JMACシンポジウム開催報告 | 特定非営利活動法人 バイオ計測技術コンソーシアム

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エジプトで行われていたイベルメクチンの試験。日本の承認用量の2~10倍という高濃度ながら有意差があるという報告。

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しかし、この結果、調べてみると非常に雑で、同じ検体が重複していたり、めちゃくちゃだったので、ちゃんと情報を整理しなおしてみたところ‥‥全く有意差はなかったという事実が最近判明。

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コロンビアの結果、こちらも有意差無し

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マレーシアも日本の10倍の濃度のイベルメクチン。しかし有意差無し

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北里さんの検証内容。有意差はなかったという事をつぶやいてるけど、正式な発表は準備中とのこと。

ちなみに、北里は承認用量での投与、興和では北里の5倍の濃度のイベルメクチンで試験してるとのこと。
北里からの発表でこういうのもあります

この実験で得られた 50%の増殖を抑制する濃度は⒉5μg/mL、つまり 2500ng/mL でし
た。一方でイベルメクチンの最高血中濃度は 40ng/mL です。有効血中濃度には到底到達
できない濃度になります。計算上は 60 倍も低い濃度になりますが、イベルメクチンは
マクロライド系なので肺内移行性が血中よりも 10 倍高いと見積もっても有効濃度には
到達できません。有効肺内濃度にするには通常量の 6 倍の投与が必要になります。
6 倍程度なら投与できると思われがちですが、安全性は全く保証できなくなります

上記の理由でイベルメクチンは臨床的には無効と判断しました。

おまけ
ストロメクトール錠3mgに関する資料 萬有製薬株式会社(イベルメクチン)
イベルメクチンは胎児に対して催奇性、体重減少が報告されてるので、妊婦は服用してはいけないとのこと

副作用モニター情報〈467〉 イベルメクチンと薬物性肝障害 – 全日本民医連

この症例を含め、当モニターに報告されているのは薬物性肝障害2件、発疹2件、貧血(溶血性ではない)と血小板減少が各1件でした。いずれも、初回か2回目の服用から2~3日後に発症し、回復まで3~4週間かかっています。なお、2016年9月までに医薬品医療機器総合機構に集積された副作用報告は合計122例。薬物性肝障害は31例でしたが、原因によらない死亡41例のうち、何らかの肝障害を発症していたのは10例でした。ひとたび薬物性肝障害を起こすと、死亡に至る危険が非常に高いことがうかがえます。また、食欲減退や痩せが進行したケースでは3例が死亡。栄養状態が左右する可能性もあるので、食欲不振や全身状態の悪い患者にも慎重な観察が求められます。

ちょっと副作用を考えると、予防で服用するのは、うーんってなりますね。

ちなみに、寄生虫によって、新型コロナが重篤する傾向があるので、開発途上国では、イベルメクチンを予防で投与することによって、寄生虫を排除し、新型コロナの死亡率を下げる効果があるのでは?という報告もあるとのこと‥‥日本人は寄生虫いるほど衛生状態悪くないので、やっぱ関係ないですよね

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