【デマ検証】ヘリウム関係なし/変声ガス事故では韓国製模造品を使用？
テレ朝謝罪、１２歳アイドルがヘリウム吸い救急搬送 : 芸能 : スポーツ報知
この事故、ITMedia系のニュースも取り上げてるので、便乗して検証してみました。
長いので、全部読むのめんどくさいという人向けにまとめ。
・ヘリウムガスと酸素の混合気体を吸った可能性自体２０％
・テレビ朝日は実際何を吸ったのか把握していない。(ヘリウムではない方に問題があった可能性も）
→事件性があったのを隠蔽したととられても仕方ない
・空気を詰めた模造品の圧力が適正でなかった可能性。
・スポーツ報知は国産と報道してるが、実際は韓国企業によるの模倣品だった可能性が高い(そもそも酸素が薄いと書かれている上1回分が5リットルと狂ってる)。
・鼻をつまんで無理やりボンベで気体を送り込む仕組みなので信じて1回で使い切ろうとすると、肺が損傷する。要するにヘリウム関係ない韓国製品の注意書きの不手際による事故原因の可能性大。
・はちま起稿のはデマっぽい（っていうか、息切れしても正規の混合ガスなら問題ないです）。
番組収録中に12歳女性アイドルが意識不明の救急搬送 テレ朝が会見で謝罪 - ねとらぼ
| 5本中1本だけヘリウムガスが抜かれていない缶を5人で吸い、ランダムで1人だけがヘリウムで声が変わってしまうというゲーム
。「大人用」と書かれていたがその表記は番組スタッフは見落としていた。ゲームの性質上、5人のうちヘリウムガスを吸ったのが倒れた女性だったかどうかは現場は把握できなかった |
この事故の突っ込みどころは、ガスを吸った女性が倒れたのにすぐガスを回収して、成分を調査しなかったところ。事件性あるんじゃね？
っていうか…やだー、ヘリウムだった可能性自体２０％じゃないですかー。
(要するに外れ缶の圧縮空気自体に問題があった可能性）
ついでなんで、お店を回ってパーティグッズの声変わりガスがどれだったのか探してみた。
結果4件で見つかりました
１．びっくりドンキー じゃなくて、ドン・キホーテ (よく考えたら前者はハンバーグ屋だ）
２．100円ショップダイソー
３．トイザらス 変声カン（お徳用とかいてある）
４．Amazon 声変わり君（田村将軍堂 / レギュラー）
| 内容量（約）：5000cc 使用回数目安（約）：2～3回 対象年齢：10才以上 |
ドン・キホーテにあったのは、特大サイズで、大人用とはかいてなかった。
おそらくでっかく 大人用と書いてるダイソーの声変わりガスだと推測される。
ネットで調べても、大人用と書いてるのはこれだけなので、確定。
これ、注意書きなんですが
『ガスの成分は酸素の割合が低く、大量に吸いすぎると酸素不足になって気分が悪くなったり、酸欠になる可能性があるので、過度な使用はおやめください』
って書いててちょっと怖い。
だが、下を見るともっと怖い事が書いてあった。
『本品は大人用です、お子様が誤って使用しないように注意してください。事故の可能性があります。
通気性の悪い締め切った狭い空間で使用しないでください。酸欠状態になる可能性があり危険です』
でも、下に、「混合ガス：ヘリウム８０％、酸素２０％。深海作業などに使われる呼吸用混合ガス」と書いてある。
だったら、安全なのでは？
でも、ヘリオックスと呼ばれる、深海作業用のヘリウム酸素混合ガスは 1リットル5円程度（ただし通常は200気圧で10リットルほど入れるの1万円程度になるんだっけ？）
とおもったら、下に
MADE IN KOREA
韓国製
ってかいてある。
要するに、深海作業などで使われた混合ガスの回収品を韓国の業者がやって、それを詰めて販売してるので、酸素２０％が保証されていないので、上記のような注意書きが書いてあるのだろう。
| パーティーグッズには「大人用」と記載されていたが、番組スタッフが見落としていた。「吸うと声が変わる」というガスが入っていた缶は５０００ｃｃ。ヘリウムが８０％で酸素が２０％だという。商品は日本製で、市販されているもの |
スポーツ報知は日本製と報道してるけどデマだと思う
ちなみに、トイザらスのやつ。
変声カン 11.6Lクリスマス、ハロウィン、パーティー、イベント、カラオケにおすすめです！ ＜遊び方、変声カンのガスを吸うコツ＞ 変声カンの中のガスは、ヘリウムガス80%・酸素20%の深海作業などに使われる無害な呼吸用混合ガスです。清潔、安心、信頼の日本国内生産品です。 ＜対象年齢＞10歳以上 ※飛行機には持込めません。（航空搭載不可） |
ちなみにトイザらスの商品は国産で10歳以上向けで安全らしい。
だから、値段も900円でそれなりにする
でも、やり方は同じ。
っていうか、韓国企業が文面もそのままパクッテるようだ。
というか、水色で書いた部分がかなり結構重要なのに、文言を微妙に変えたせいで書いてないのがやばいと思う。
これ書かないと、酸欠に陥ったり、肺が損傷したりしやすいと思うんだけど…。
| 製品名 | 萬遊社/変声カン | ダイソー/声変わりガス |
| 生産 | 国産 | 韓国 |
| 注意書き | 潜水用の呼吸ガスなので安全 | ガス成分は酸素が薄いので窒息する恐れがあります |
| 対象 | 10歳以上 | 大人用 |
| 容量 | １１．6リットル | 5リットル |
| 1回あたりの容量 | 大人で、5回分と書いてるので2.3リットル。 | 大人で1回分5リットル！ |
| 使い方 | ・思いっきり吸う ・思いっきりはく ・ノズルを押しながら怖がらずに思いっきり吸う。 ・しゃべる |
(記述なし） ・思いっきりはく（※ここで酸欠の危険） ・ノズルを押しながら吸う。 （※自律呼吸で吸い込まない上、１回分だと思ってノズルを押すので非常に危険） ・しゃべる |
| 値段 | ￥９００ | ￥２００ |
【変声カン（へんごえかん）・11.6Ｌ缶】３本セット
|｡･ω･)萬遊社ってところがつくってるみたいなので、一応安全性について、メールしておいた
韓国製は、大人の肺でも2リットルちょっとなのに、1回分5リットルって頭おかしいと思う。
注意書きを読んで、子供どころか、大人が一回分だと思って使ってもやばいレベル
でも、ニュースを見ると単純な窒息ではないのだ。
| 女性は現在も病院で治療中。専門医は動脈内に入った空気が血流を妨げる「脳空気塞栓症」だと診断し、原因はヘリウムガスを吸ったことである可能性を示唆している |
脳空気血塞栓症は、肺が損傷したりして空気が心臓や脳に行ってしまうことで起こる症状なのだが、2年前にヘリウム混合ガスでこんな事故が起こっている。
| What happens, Olson explained, is that the pressure in the tank sends the helium to the lungs with so much force it can rupture them. Once the lungs are destroyed, the gas can get into blood vessels, sending tiny bubbles to other major organs that can cause additional damage. Think about how quickly it takes to fill a Mylar balloon with a helium tank, Olsen said. Then think about that same force hitting a person's lungs. : "I had no idea that helium could do that," Alen Long said. "If Ash knew |
これもヘリウム混合ガスなのだが、高圧のガスが肺を損傷させたのが脳空気血塞栓症だとしている。
| 息を大きく吸い込み、肺を大きく膨らませた後に口のポンプを利用して過剰に肺へ空気を送り込むことをパッキング （カルパ）というが、こちらも度が過ぎれば肺が損傷するだけでなく、膨らみ過ぎた肺が血管を圧迫する事により血流が阻害され、脳に酸素が供給されなくな り、結果的にブラックアウトを引き起こす恐れがある。 |
このボンベの遊び方を見ると『鼻をつまみ、口をすぼめて外気が入らないように ノズルの先端をくわえ、ノズルを押しながら約10秒ガスを吸い込むようにとある』
器具を使わなくても肺が損傷する可能性があるのだから、ボンベで無理やり気体を押し込んだことで、肺が損傷したのではないかという訳です。
そもそも、番組で、空気を詰めた偽物を用意したと言ってるので、圧力が適正じゃなかった可能性もあります
ちなみに、昔は変声ガス袋っていう製品で自分で吸い込む形式だったので、肺が損傷する心配はなかったはずなんですが、大量生産で安全性が無視された結果、こうなったんでしょうねぇ
『分子量の低いヘリウムを急激に吸った事で減圧症に近い形で空気塞栓が発生した」なのでだいぶ違う。窒息ならばヘリウム以外の気体でも起こるが、ヘリウムはその発生危険度が高い』ってツイートも流れてたけど、ヘリウムは体内に入るのも早いが出るのも早くたまらない上、常圧下危険なら、深海では、ヘリウムの分圧が上昇して、体に入ってくる量が数十倍になるので、もっと危険なので、間違ってると思います。
結論
|｡･ω･) 。o ( おそらく、ヘリウム自体関係ねー。 ）
おまけ
それではここで、はちま起稿さんのニュースを見てみましょう
テレ朝で起きた「ヘリウム事件」、アイドルを走らせたあと酸素ボンベと偽ってヘリウムガスを吸わせていた！？ 一人は後遺症ほぼ確定との噂 : はちま起稿
| ツイート消すわ 2015/02/05 13:10:17 転載された途端に元のツイートを削除してはちま起稿に空白の間抜けな記事を提供するドラえもん兄貴はツイッタラーの鑑 2015/02/05 13:18:03 |
|｡･ω･)。o ( 大手ブログさんが、関係者でもない一般人のツイート確認もせずに掲載しちゃうのはどうなのよって話。ちなみに、ソース はなし！ そもそも、そういう企画だったら、鼻を塞いでガスだけ吸うこともないわけで、圧力が高くても、肺が損傷することがないのでデマだって分かると思うんだけど･･･。)
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空気より高い圧力のガスを口にくわえて吸わせることが問題。
スポーツ中継でたまに見かける、鼻と口にかぶせるマスクタイプに切り替えるべき。
（こう指摘しないと、増すゴミが発禁に追い込む）
あと、吐いた息をボンベに戻すわけでもないし、酸素がボンベ内面と化学反応するなら外側もどうにかなっているはずだし、酸素だけ漏れ出すこともないので、劣化は考え過ぎでは？
昔は、ガスを自分で吸い込む方式だったんですよ・ω・
あと、国産が純正のダイビング用使用してるのに対して、
韓国メーカー自ら 『含まれている酸素が少ない』って書いてるんだから劣化では？
コスト半分ですし…。
えと、酸素20％なら大気と変わらないはずなのに自ら少ないと注意書きしているので、成分表が虚偽表示では？というコトですね
劣化とか書かれているので、製造後の変化で考えてました
コストについては、酸素よりヘリウムのほうが断然高いような気がするけど
ほかの100均とおなじく為替レートとか人件費のためかも
で、ヘリウムを検索していろいろ見ましたがウィキに今回のことが…
・番組で使ったのがこのダイソーのやつだという根拠がすごく微妙だし、報道の記述（日本製）と食い違ってるのに報道の方をデマだと決めつけて辻褄合わせるのは無理矢理すぎ。
・酸素割合が少ないのを注意書きで自白するくらいなら普通酸素20％の表示の方をやめる。よくあるクレーマー避けの無意味な注意書きでしょ。
・ヘリウムガスの使い方なんてどこの製品でもだいたい同じ。文章が似てても何の不思議も無い。ていうかこれは全然似てない。
・「1回5リットル」というのはどこに書いてあるのか？成人の肺活量は普通3～4リットル前後だが。
全体に「安い」「韓国製」というだけで不良品に違いないと決めつけてるようにしか見えない。
1. 報道されているように 5000cc ヘリウム80%、酸素20%、大人用、と書かれていて大手で販売されているのはこれだけ。
2. だから、表示をやめるべき、注意書きには2か所に通常の酸素より薄く酸欠を起こすと書いてある。一方、国産メーカーのは純粋なので安全と書いてあって危険という文字はない。
３．書いてあることの要旨がほぼ一緒なのにこれを全く違うって主張するの、日本語が読めないんですか？問題点はパクった時に重要な日本語を意味が理解できず改変したため、安全性が担保できなくなった箇所があることです。
４．表に1回分とでかでかと書いてる、5000ccだというのが裏に小さく書いてるので、大人の肺活量を超える量を知らずに全部注入しようとすると非常に危険。肺の容量は男性で３０００～４０００ｃｃ、女性だと２０００～３０００ｃｃ
どうみても、マニュアルの安全性に欠陥があります。韓国製だからってのは偶然ではないでしょう
1.日本中で売ってるヘリウム缶全部調べたんですか？それに日本産って書いてあるのを「これはデマだから韓国産でも合ってる」って言い張るなら同じ理屈で大人用はデマで本当は10才以上とか何でもアリでは。
2.酸素20％が嘘なら虚偽表示。逮捕案件。本当ならただの注意書きの書きすぎ。よくある事で別に不思議じゃない。ていうか圧力の問題っていう結論なら結局酸素濃度の話関係無いですよね。
3.ダイソーの「遊び方」と変声カンの「遊び方、変声カンのガスを吸うコツ」の文章が似てるって話ですよね？そりゃ同じ「ヘリウム吸って声を変えるグッズ」なんだから使い方の要旨は似たようになるでしょ。ググったけど別の国産のヘリウム缶の説明文もこんな感じでしたよ。しかもこっちも使用前の「思いっきり吸う」が無い（「声変わりくん」ってやつAmazonで見てみてください）
4.今画像ググったら確かに表に1回って書いてありますね。まあ2回使うには微妙に少ないから苦情言わないでねって意味だと思うけど。ちなみに声変わりくんの5000cc缶にも「男性の方で1～2回使用可能です」って書いてありました
１．MADE IN KOREAって書いてるのにダイソーで売ってるから国産って言ってるのがデマだと言ってるのであって10歳以上って書いてたけど、大人用って嘘をついてるとか意味が分かりません。大手メーカーで『大人用』が存在するのはダイソーだけです。他メーカーがある場合の報告は歓迎します。
２．国産品2品には酸素が薄いとか窒息の可能性があるなんて書いてません
３．まぁ、声変わり君のやつ説明は確かに問題ありですね。
４．声変わり君の5000ｃｃは裏には但し書きに２～３回って書いています。
潜水用ヘリオックスの再利用ではないかとの推測については、飽和潜水用のヘリオックスは酸素を極端に減らす（４％とか。これでも5気圧以上の深度になれば酸素分圧0.2気圧超えるので安全。最初から２０％も入れてたらあっという間に酸素中毒になって死の危険ありです）
今回の件は、無理な容量の気体を肺に入れて損傷って線が濃厚なんでは。
拙ブログに来ていただきありがとうございました。
興味深く拝見しました。短時間でこれだけの検証するのは大変だったのではないでしょうか。
韓国製の「息を吸ってから」吐く、という文言が抜けていることの問題について、ですが、
一回の呼吸サイクルだけでは、息を吸ってから吐くのと、ただ吐くだけなのとでは体内の酸欠の程度にはあまり差がでないので、その点では危険度にあまり差はないと思います。
しかし、息を十分吸ってから吐くことをせず、息を最初から思い切り吐いてしまうと、気道・肺の内圧が十分さがりきらない（肺の空気が抜けきらない）ということは起こりえるかな、と思いました。
深呼吸を呼気から始める人がいないように、ご自分で試してみればわかりますが、思い切り吸ってから吐くのと、ただ吐くのとでは、前者の方が息を全部吐きだし切れて、次も多く吸える感じがしますよね。それは、息を吸うことで、呼吸筋の力（＝運動エネルギー）を借りることができ、膨張した肺内の空気を高速で押し出し、より肺内の空気を減らすことができるからです。いきなりジャンプしても遠く・高く飛べないので、助走して飛ぶのと同じですね。
肺活量の検査も、思い切り「吸ってから」吐き出します。
しかし、いきなり呼気から入りますと、十分吐き出し切れてない（肺・気道内圧がやや高いままの）状態になる可能性があり、そこに大量のガスが高圧で入りますと、その分さらにまた内圧が上がってしまうので、気道や肺胞損傷の危険は高まりますね。
血管内へのガスの侵入リスクも少し高くなるかもしれません（ここらへんはよくわかりません）。
参考になるコメントありがとうございます。
Dr.DDさんのブログもリンクを追加させていただきました。
なんでだれもバルーン用を吸わせたと考えないんだろ？
|･ω･)。o (バルーン用を吸ってたらこんなんじゃすまないってわからないんだろうか)