酸化グラフェンでは 5G や Bluetooth を使って 通信できない理由を高校物理の知識で証明してみた

 GRAPHENE OXIDE 5G, BLUETOOTH AND WORLD DEPOPULATION - COVID VACCINE - LA QUINTA COLUMNA

なんか、Twitter で LA QUINTA COLUMNA の動画を使って、酸化グラフェンが5Gで通信デバイスとして機能している証拠だとしている人が居たので瞬時にそれが嘘だと分かる、解説をしてみます。

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サイトの25秒付近の動画を見ると、 Initial MAC scanning for graphene-enabled wireless networks-on-chip と言う研究が書かれていて、「手持ちの携帯でもグラフェンのBluetoothのMACアドレスがスキャン可能だ」とか言っています

Bluetooth BR/EDRは2.4 GHz帯を使うので、アンテナの長さは高校物理で習うと思いますが、波長の1/4となります。
λ(波長)=光速/無線周波数[Hz]で計算できますから約3cm 必要です。5GHzの場合は半分ですから約1.5cmとなります。そんな長いアンテナが体の中にできるものでしょうか?

Initial MAC Exploration for Graphene-enabled Wireless Networks-on-Chip | Proceedings of ACM The First Annual International Conference on Nanoscale Computing and Communication
その研究と言うのがこれなのですが、じつはこれ、1THz 帯域を使った グラフェンデバイスの通信の論文。なんです。 1THz帯ということは、アンテナの長さは7.5μm となります。

グラフェン中プラズモンのTHz 波デバイスへの応用

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図解するとこんな感じ。
陰謀論の人が紹介した、グラフェンを使った無線通信の研究の通信デバイスの通信帯域と5GやBluetooth の帯域って2桁も3桁もちがうんですよね。

無線を使うときのデバイスの長さは 300000000/4/周波数[m]の倍数になるので、それ以下の長さだとほとんど通信できないんです。
5G や Bluetooth でグラフェンを使って通信なんてできません。

電波の送信と受信 : アンテナと基本回路 | 無線通信の基礎 -無線はむずかしい?- | TechWeb

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