『ロシアで入浴剤を飲んだ人たちが死亡』の真実をまとめてみた

ロシア、入浴剤飲んで死亡は58人に - エキサイトニュース

ロシアのシベリア地方で、メチルアルコールが含まれている入浴剤を飲んで死亡した人の数は、その後も増え続け、これまでに少なくとも58人に達しています。
 AP通信が伝えたロシア保健当局の発表によりますと、ロシア東部イルクーツクで有毒のメチルアルコールが含まれている入浴剤を飲んで死亡した人の数は、これまでに少なくとも58人に達し、いまもおよそ40人が入院しています。

 死亡した人たちは、入浴剤のラベルに飲用禁止の警告があったにもかかわらず酒の代わりに飲んだということです。

 地元メディアによりますと、既に捜査当局は入浴剤を販売していた100か所以上を突き止め、2トン以上を押収、販売に関与した7人を拘束したということです。ロシアではアルコールが含まれている化粧水や安全性に問題のある安い酒を飲むことが横行しているということです。

既に、色々出回って「恐ロシア」とか言われていますが、猫仙人視点から、何点か突っ込んでみたいと思います

В Иркутске число погибших от "Боярышника" выросло до 60 — Российская газета
原文を調べてみると、劇物は2種類特定できてる事が分かります。

41 Dead After Drinking Bath Perfume As if it Were Alcohol

入浴剤っていうから、バスクリンとか、炭酸ガスみたいなのを想像するのですが、調べてみると
『お風呂用濃縮香水』っていうのが正しいジャンルみたいです。
でも、そもそも、ロシアってあんまりお湯を張って湯船につかる習慣がないはずなので調べてみました

国によってこんなに違う!世界のお風呂事情

欧米諸国ではあまりバスタブに浸からない、と言いましたが厳寒の地ロシアは例外です。

確かに、シャワーだけでは凍えてしまいそうです。
ロシア人は一人一人がバスタブの中に石けんを入れて泡立てて体を洗い、出るときにお湯を全部流します。

次の人はまた次のお湯を張る、ということです。
ロシアでは水道代が基本料金しかかからないこともあって、このような贅沢な使い方をしているそうです。

なるほど、入浴剤は石鹸みたいな使い方をするわけですね。
湯船に香水を入れて楽しむ感じみたいです。

"ВКонтакте" закрыл группы, торгующие настойкой боярышника — Российская газета

для автоматов по продаже настойки боярышника и других алкогольных лосьонов.

自動販売機で、サンザシのチンキを販売していた。

チンキっていうと、赤チンとかを連想しますが、「アルコール性ローション」というジャンルで使われることが多く、場合によってはハーブティーとして飲用でも使われることが多いのだそうです。
非飲用で使われるローションとしては、ひげそり用のリキッドなどを想像すればいいと思います。

『ロシア人がバスオイル飲んでみた』って書くよりも、『ロシア人が洗顔リキッドを飲んでみた』の方がインパクトは多少下がりません?

日本のニュースでは『コンビニエンスストア』や『ドラッグストア』で手軽に買えたのが原因とか言っていますが
原文見ると
「『オンラインストア』と『自動販売機』で手軽に購入できたのが原因、今は、疑いのあるグループ会社のホームページを遮断して、アクセスできないように対策した」なんて記述も見られます。

インターネットの普及で、口コミが広がりやすくなったのも要因なのでしょうね・ω・

そもそも、なんでアルコールをそんなに欲するんだと思うかもしれません

中には、「アルコール飲んでも血管が拡張して逆に体が冷える」なんて言ってる意見もありますが、そもそも、ロシアでは飲むレベルが違うのです

飲酒の基礎知識 -公益社団法人アルコール健康医学協会-
体内の血中アルコール0.02%を超えると、血管が拡張し、体が赤くなって体温が下がります。
しかし、0.05%を超えると、アルコールの分解による体温の上昇がそれを上回るようになります。
 
そして、ロシア人は、常にアルコール飲んでることが多いので、酔いに耐性があるので、酔っ払わないので、常にアルコール濃度が高い状態なのです。逆に、少しアルコールが入った状態で濃度が下がると体温が下がってしまうとなれば、極寒の地ではアルコールは欠かせないものと言うことが分かりますね・ω・!

アルコールを補給し続ければ、体温は下がらない!

ロシア人の死因の30%はアルコールが原因…海外の反応:らばQ

まとめ:

・ロシア人は、寒さを耐えるために、アルコールを常に飲んいるので、貧困層も含め、大量のアルコールが不可欠で、あまり裕福でない人たちは、常に安いものを求めている。
・入浴剤というか、化粧水・香水の一種だった。
・今回問題になった化粧水・香水は地下工場で認可を受けていないところで作られた模造品で大量のメチルアルコールを含んでいた。
・インターネットやSNSを通じて、飲める非飲用水が口コミが広がりやすくなっていたが、大量にインターネットで出回っていた模造品や闇の自動販売機で被害が広がった。

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1件の返信

  1. ホゲマン より:

    素晴らしい記事です。
    不思議に思っていたのですが、よくわかりました。
    ありがとうございます。

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