毎日新聞のインフルエンザ研究記事の捏造が酷すぎると話題に

インフルワクチン:乳児、中学生に予防効果なし - 毎日新聞

インフルエンザのワクチンを接種しても、6~11カ月の乳児と13~15歳の中学生には、発症防止効果がないとの研究成果を、慶応大などの研究チームが米科学誌プロスワンに発表した。4727人の小児を対象にした世界的に例がない大規模調査で明らかになったという。

毎日新聞で 8/30日付のインターネット記事にこんなもんがありました

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ちょっとここで、毎日新聞さんの発表したグラフを見てみましょう
『6~11か月と13~15歳は患者が少なかったために検証できなかった』
とあります。

それが、グラフのタイトルに『効果が確認できない』と書かれ…

それが、いつのまにか記事のタイトルには『予防効果がない』という断言に捏造されています!


念のためオリジナルの記事を見てみましょう

PLOS ONE: Effectiveness of Trivalent Inactivated Influenza Vaccine in Children Estimated by a Test-Negative Case-Control Design Study Based on Influenza Rapid Diagnostic Test Results

英語の意味
Cases: 感染群
Controls: コントロール群(非疾患および健康)

rokaji3

これをグラフにすると…。
罹患者数が少なすぎて有為的だと判断されなかっただけで
6-11か月では40%(20%の誤り)効果が、13-15歳には20%の効果があったことが判明。
毎日新聞の記事のタイトルとは真逆だったことが判明。

要するに2013年冬から2014年春にかけて接種したインフルエンザ予防接種は
A型と2009年パンデミック型には効果があったけど、B型にはあまり効果がなかったよといってるだけ。
当たり前じゃんか・ω・;

前も書きましたが、そもそも、インフルエンザは重篤化を防ぐために接種するもので予防目的じゃないのだから予防できないって書いてる時点で、記事が何言いたいか分かりますよね。

|。・ω・)。o (  政治とかでも、自社の思想に乗っ取ってこういう捏造記事を日常的に書いてるとしたら、たまったもんじゃないですね )

ネットでインフルエンザワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その1
ネットでインフルエンザワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その2
ネットでインフルワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その3

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16件のフィードバック

  1. ? より:

    本当に毎日の記事は間違いでしょうか?
    Table2のVE(%)で見る限り、患者数が多いA型について6-11か月及び13-15才で効果が有意ではなかったというのは論文に書いてある通りだと思うのですが。
    そこまで自信ないですけど。

  2. 黒翼猫 より:

    効果があったけど、少なすぎて有意ではなかったというのを、
    効果がないと書き換えてるので間違えているというよりもねつ造です。
    グラフを消してるところにも意図を感じます。

  3. T より:

    論文を見る限りでは毎日新聞が間違いとは言い切れないですね。数が少なくて解析に入れてないのは6-11ヶ月と13-15才の一部の型です。
    A型については他と比べると効果は低いようですし、統計的に有意差がないので効果はないといって問題ないです。
    ただ、プロスワンはオンラインジャーナルであり金さえ払えばなんでも載りますからこれだけをもってして結論付けるのは早計すぎます。

  4. 黒翼猫 より:

    私が補足したグラフは毎日新聞が省略したグラフなので、これを見る限り
    A型は通常のものと pdm2009型 を合わせると低いというわけでもないようです。
    1歳未満で4割程度の効果、13歳以上で2割程度
    pdm2009が100%になってしまい、記事の内容と整合性が取れなくなってしまうため
    意図的に表示しなかったように見えます。

  5. G より:

    結論部分を読むだけでも、『ねつ造』かどうかは分かるんじゃないですかね。
    毎日新聞の質がいろいろな部分で低いのは事実ですが、それと、この記事を『ねつ造』といっていいのかは、話が別ですよ。
    > チーム代表の菅谷憲夫・けいゆう病院感染制御室部長は「乳児に接種が広がっているが、効果がないことが分かった。一方、小学生ぐらいまでの小児は積極的にワクチンを打った方がよいことが示された。13〜15歳の中学生で効果がみられない理由は今後の検討課題だ」と話す。

  6. T より:

    そもそも論文の中ではそのA型とH1N1を足した解析はしていません。論文を読んでもよくわからないのですが、恐らくtype Aの中にすでにH1N1も含まれているのかもしれません。そのなかでH1N1を診断できた4病院だけのH1N1を別に解析したのかもしれません。
    どちらにしても黒翼猫さんは論文に載せてない解析を用いてグラフを書いていることになります。
    今回の論文は多くの年齢で効果があったとうのが主な結論であり毎日新聞の題名はかなり誤解をうみますが基本的には記事は間違っていません。

  7. 黒翼猫 より:

    論文には重複して感染したひとが いるとか、型の不明だったものは除外していると書いています。
    私のグラフは、Table 2を用いてグラフにしてるので論文に載せていないわけではありません。
    だから、毎日新聞が掲載したものと1歳~12歳についてはほぼ同じ傾向のグラフになっています
    うーん、毎日記事がねつ造というよりは、インタビューを忠実に記事にしただけで、毎日新聞が
    ねつ造したわけではないよってことでしょうか

  8. M_M より:

    毎日さんはこっちの研究について記事を書けないレベルなのか?
    ttp://www.afpbb.com/articles/-/3058253
    ttp://www.natureasia.com/ja-jp/jobs/tokushu/detail/352

  9. yoka より:

    自社の思想があちらの意見で捻じ曲がる時代に何も期待できるものは無いですね

  10. やし より:

    実際の所、
    自分の子供を見ていると、
    ワクチン打っても、
    インフルエンザには掛かります。
    当然、学校等で接触頻度が
    高いからですね。
    でも、重症化しにくいです。
    (と思います。)
    感覚的なものですけど、
    やらないより、
    やった方がマシです。

  11. ? より:

    しばらく見てなかったので遅くなりましたが、
    書かれているグラフはどのように算出したものでしょうか?
    単純にVE(%)を見ればいいので、NAになっているところ以外は計算するところはないはずです。
    >効果があったけど、少なすぎて有意ではなかったというのを
    記事では有意でなかったところと、少なすぎてNAとして扱うところを正しく書いてありますので(わかりにくいので読み手の能力に依存しますが、研究者なら普通に理解できるレベルです)、その部分が捏造ではないことは断言できます。もちろんグラフを空欄にしたのはまずいです。まあ一般的に新聞のグラフはSDバーが付いておらず、その時点でアウトなんですけども。

  12. ? より:

    毎日のグラフの空欄部分は
    H1N1とBは元の論文に倣ってNAに。
    Aは本来はSDバーを付けて有意でないことを示すべきところ、新聞の悪弊でバーがつけられないため、勘違いされないように省いた。
    という流れでできているはずです。
    たとえば、Table2のAge 6–11 m/oのTypeAは
    30 (-85-74) となっていて、
    95%信頼区間が-85から74ということで、
    平均値の30には何の意味もないことは明らかです。

  13. 黒翼猫 より:

    うちのグラフは信頼性が低いがあえてそのままデータを使うとどういう傾向になるかという参考で
    書いたもので、学術的に有意的なものではないのは理解しています
    記事や論文では、B型インフルエンザについてはほぼ効果が見られなかったことだけ取りあげて
    人数が少なくて有意なデータが取れなかったのを含めて、効果がないと断言しているところに問題があるとみています。
    最初から、結論ありきで実際のデータすらも捻じ曲げてしまったのに、毎日新聞が飛びついて書いたように見えます。

  14. ? より:

    あまり擁護する気もないのですが…
    初めから気になっていたんですが、「学術的に有意的」とか「有意なデータ」という書き方に違和感があります。「有意」という用語はそのように使いませんのでそのあたりに誤解があるのではないかと思います。
    「ある年齢層ではワクチン非接種を比べたときに感染リスクに有意差がなかった」というのが論文の結果(データ)です。これは同じデータセットで同じ解析法を用いれば誰がやってもそうなります。
    解析手法が適切かどうか私にはわからないのですが、もし間違っているということであれば、PLOSのコメント欄や筆者にコンタクトをとよいでしょう。PLOS ONEなので特に。

  15. ? より:

    次に、グラフですが、Table2と値が異なるので算出の仕方が間違っていると思います。95%信頼区間も乗せるべきでしょう。区間の下限が結構重要らしいです。
    「B型インフルエンザについてはほぼ効果が見られなかったことだけ取りあげて人数が少なくて有意なデータが取れなかったのを含めて、効果がないと断言」
    これは間違いです。NAとしたデータから結論を導くことはありえず、実際そうなっていません。有意差がないのは数の比較的多いA型から得られた話だと思われ、記事にもそう書いてあります。B型は明らかにA型よりも効果が低いので、効果が高いはずのA型で有意差がなければB型でも差がないと推察されるでしょう。

  16. 黒翼猫 より:

    実験結果で「効果が分からなかった」ならいいんですが、
    A型では十分な数が導けませんでしたが
    感染した人数/母数 は接種した人数のほうが少なくなっています。
    (データが無効だといえば無効ですが)
    そもそも、A型インフルエンザとB型では株が違い、重篤度も相関関係はなく
    年の予想の当たりはずれによってA型が防げたりB型が防げたりするので
    1年だけの結果を引っ張ってきて、B型に対する効果が薄いからと言って、A型
    もそうに違いないって判断するのは誤りです。
    まぁ、元をただせば、もっと大規模で多年にわたって重篤度などに重み付けをして
    しっかり実験してるチームがあるのに、本邦初みたいなこと言ってあいまいな結論
    の部分だけ取り上げて効果なしにしてるのが特定の意思が働いてるみたいで後味
    の悪い記事でした。

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