Trend Micro HouseCall の クォリティが著しく低い件について

トレンドマイクロが無料のセキュリティツールを提供するウェブページを公開 したそうです。

そこで、さっそく試してみることにしました。

実行ファイル単体で、実行するたびに、なんかダウンロードを行うので、ちょっと重いかもしれません。

ウイルス定義ファイルをクラウド上に置くことで、クライアントPCの負荷を軽減する方式のウイルス検出ソフト

だそうですが、見てみると、一時フォルダに \HouseCall\pattern ってフォルダがあってこれを参照してますね。
PC起動のたびに一時フォルダの中身が消されるのなら、毎回定義をダウンロードすることになり、非常に負荷が高くなると思うんですが、本末転倒？

プロセス名 HouseCall.Binが 一時フォルダの中で起動され、関連ファイルが終了後も残る非常に怪しい動作。

初めての実行画面。Windows 2000でも動作するようです。

どうやら、リアルタイムスキャン機能がないようです。ってことは、ただの手動スキャンツール？！
10分で25%まで行ってますが、実は1時間たっても終わりませんでした。
非常に遅いです。

なにやら、検出されましたが、ファイルがどこにあるのかさっぱり情報が出ません。
よく見てみたら、Windows リソースキットに入っている。Microsoft製のプログラムでした。
なんつーか、システムプログラムを誤検出するのはもはや、お家芸ですね。

すぐ解決する！をクリックすると、製品の広告サイトに飛ばされます。
偽のウィルス検出情報で、製品を買わせるのは、詐欺に近いような(^^;

ウィルス情報を調べるために、詳細情報をクリックすると、リンク切れでわかりません。
初心者の不安を煽るためですね。分かります。

さらに、設定画面について、デフォルト設定で検索スタートするとCドライブ全部がデフォルトなので、肝心のシステムドライブが検出されないという、手抜き仕様！

しかも、隠しフォルダの中は選択できないひどい仕様になっています。

これなら

これなら、SymantecのFree Virus Scan の方が遥かにいいです。

というわけでまとめると

・ただの手動スキャンソフト。アンチウィルスソフト代わりにはならない。
・非常に処理が遅い。
・常駐ソフトじゃないので、手を抜いてるせいか消費メモリ最大２００Mを超えることがあります。
・デフォルトでCドライブ丸ごと決め打ち。DやEにシステムドライブがあっても、規定では検索してくれない。
・いきなり、誤検出してくれた。(使ってるパターンファイルは４０Mくらいのもの)
・検出したウィルス情報はちゃんと教えてくれない。
・駆除機能はない。検出したウィルスの解決をクリックすると、製品の購入ページに飛ばされる。
・再スキャンはできない。もう一度起動しなおす必要がある。
・大きいファイルのスキャン中は停止を押しても、スキャンが終わるまで制御が戻ってこないのに、停止ボタンが何度も押せる。手抜き？
・定義ファイルや、必要なDLLを一時フォルダにダウンロードして、一時フォルダから起動する謎仕様。
・クラウドコンピューティングを謳っているのに、実体は一時フォルダにある。終了しても、自分で削除せず残る。

Trend Microのセキュリティソフトの質の悪さが露呈した分かりやすいソフトだと思います。

関連サイト：
Free Virus Scan - Free Antivirus Software
Trend Micro HouseCall
Trend Micro HouseCall | トレンドマイクロ提供フリーツール : トレンドマイクロ
トレンドマイクロ、無料のセキュリティツールを提供するウェブページを公開 - セキュリティ - ZDNet Japan
オンラインのウィルススキャナを試す - Soukaku's HENA-CHOKO Blog
萌え壁保管庫HD : トレンドマイクロがクラウド型のウィルス検出ソフトを公開
- 徒然日記