布や不織布のマスクで酸欠になることがありえない理由・ω・

新型コロナは症状が無くても、酸欠症状を知覚しにくくなるので、隠れ酸欠に気を付けましょうと言う話が元々あったのですが、いつのまにかマスクをすると隠れ酸欠になるという根拠のない現象が、マスクによる虐待論の根拠となっています。

ネット上でこういう記事を見つけました。

ここでマスクについて再考です【新型コロナウイルス対策】【感染予防】原歯科医院|相模原市橋本の歯医者さん原歯科医院

①一呼吸目⇒マスクを通して新鮮な大気(酸素21%程度)を吸って、呼気(酸素19%強?)を出す⇒マスク内にある程度残存。

②二呼吸目⇒マスク内に残った一呼吸目の呼気(酸素19%強?)+マスク越しで入ってきた大気(酸素21%程度)がブレンドされ、酸素19~20%になった空気を吸気⇒酸素を体内に取り込み、10~20%酸素濃度が低下した呼気をマスク内に(このときは、マスク内の酸素濃度は多く見積もっても17%強?程度となるでしょう)。

③三呼吸目⇒17%程度の酸素+大気(21%程度の酸素)のブレンド(酸素18%強?)を吸い、酸素16%強の呼気をマスク内に。

④四呼吸目⇒マスク内酸素16%強+大気(酸素21%程度)のブレンド(酸素17%強?)を吸い、酸素15%程度の呼気をマスク内に。

本当にざっくりとした計算ですが、この通りではないとしても、マスクを装着し続けていると、呼吸する空気中の酸素濃度が徐々に低下するのは明らかであると考えらえます。

まじめにこんなこと言ってますが、こういう現象が起こるのはリザーバー付きのマスクでの話です。
Respiratory management method for the new corona | MEDIUS Holdings Co., Ltd.
mask

マスク内に残る呼気の量と1回の呼気の量についての計算がすっぽりと抜け落ちてるのがこの似非科学がまことしやかに見えるポイントですね

②でマスク内に残存した呼気は10ml未満です。
1回の吸気の量は400ml程度なので、酸素量21%の吸気400ml と酸素量18%の呼気10mlがブレンドされても20.927% の酸素量になり、低下量は微々たるものです。

元々、ヒトの体では鼻腔・咽頭・口腔に空間があるため、普通に呼吸をしても、呼気がそれぞれの空間に合計140ml 程度残存することになります。
つまり、マスクをしていなくても、人間の体には天然のリザーブ空間があるため
酸素量21%の吸気400ml と酸素量18%の140mlのリザーブ空間の酸素が混ざって、実際に肺に入ってくる酸素の量は20.2%程度に低下するものなのです。

マスクの影響による酸素濃度の低下は0.1%にも満たないのです(˘ω˘)
そもそも、マスクはただの布なのですから気密性もそれほど高くなく、実際の影響はさらに低くなることが予測できます。

呼気の量が400mlに対してマスクに蓄えられる空気の量が10mlにも満たないのですから、何回繰り返しても、ブレンド後の酸素濃度が20.925%を下回ることはありません。
収束値の計算式は
(21*400+(n-3)*10)/410=n
8370=400n
n=20.925
となります。

結論
布や不織布のマスクに残ってる二酸化炭素が原因で酸欠になることはあり得ない

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3件のフィードバック

  1. 名無し より:

    それでは、マスク内部が水蒸気で濡れた場合の計算も追加をお願いします。
    こういうニュースもありますよ。
    中国で中学生突然死相次ぐ…マスク着用で体育授業の注意点は|FNNプライムオンライン
    https://www.fnn.jp/articles/-/40883
    「運動の際、人体の酸素消費量は増加し、人は大量の酸素を吸う。しかし、マスクを着用すると呼吸が妨げられ、酸欠になる恐れがある」

  2. 黒翼猫 より:

    >>1
    マスクが密閉されて空気がこもるという前提での計算なので、理論値の最大で、濡れていようがあまり関係ありません。
    ちなみに、水蒸気でぬれていた場合二酸化炭素が湿ったマスクに吸引されるので、更に二酸化炭素の濃度が下がる可能性があります。
    中国では、突然死したマスク着用の中学生は口と鼻から突然血を吐いて亡くなったそうです。いくら激しい運動をしたからといってマスクでそんなことになりますかね?
    そもそも、平常時の10倍以上の酸素を消費する激しい運動をするときにマスクを着用させるのはアホですし、そんなのと平常時のマスク着用を比較するんですか? ・ω・

  3. 運動管理士 より:

    空気中の酸欠と呼吸時の差圧効果をミスリードさせているのでしょうね。
    マスクを通しても酸素分圧が下がり二酸化炭素分圧が上がるなんてことはありませんが
    マスクをすることにより呼吸時にマスク内外に差圧が生じて呼吸がしにくくなることはあります。
    これは、運動時のカロリー測定などでエアフローメータなどを装着する時に差圧が必然的に生じるのでその値をどう補正するかの問題と同じ内容ですね。

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