【デマ】神戸市民4万人が感染という考察が間違っている理由を解説

先日、久住英二 医師の偏ったデータを東京新聞が紹介していましたが、今度は神戸新聞と神戸市立医療センター中央市民病院です

神戸市民4万人に感染歴か 試算の病院長「公表患者260人と隔たり。本当に大きな驚き」(神戸新聞NEXT) - Yahoo!ニュース

恐らく、大量の感染者が実際にはいて、新型肺炎の死亡率はすごく低いのに大騒ぎしてる、経済を止めるような政策は間違いだという世論に持っていきたいのだと思いますが。

そもそも、無作為の市民から抽出したデータと、何らかの理由で病院に来ている無作為の人では偏りが大きすぎます。

Estimation of seroprevalence of novel coronavirus disease (COVID-19) using preserved serum at an outpatient setting in Kobe, Japan: A cross-sectional study. | medRxiv

実は、論文になっ文字の色ているのですが、
どういう理由で病院に来たのかが集計されていない
無作為と言っているだけで、本当にコロナに無関係なのか分からない。例えば、PCR検査を受けたことがある人数などを算出しないと意味がない。
・1000人のうち30歳未満の71人は全員 抗体反応がない。(若い人は発症にくいだけで、抗体ができなわけではない)
・人数自体高齢者の方が多い。

pcr2

ここから考察できるのは、
・高齢者ほど疾病が多い、つまり、通院する機会が多い。
・頻繁に病院に通院すると感染リスクが高くなる。
・感染リスクが高いから、抗体ができてる人が多い。
・頻繁に病院に通院している人は感染している可能性が高い。

この1000人のうち何%がPCR検査を受けたことがあるのか出してみないと、正確なこの論文の有意性はちょっとわからないですけど、データが偏ってることは、この論文自身が証明しています( ˘ω˘)

そんなデータから、神戸市民4万人が感染してるはずだ!なんていうのは流石に馬鹿げています。
ただ、全てのデータが明らかにされて、偏りを考慮して割り出せるようになれば、神戸市民のうち4000人くらい感染している可能性はあるかもしれませんね。( ˘ω˘ )

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2件のフィードバック

  1. 通りすがり より:

    一体どの抗体検査キットを使ったんだろうね。
    – 日本感染症学会 4種類の抗体検査キットを性能評価「診断への活用は推奨できない」(https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=69156)
    – 国立感染症研究所「迅速簡易検出法(イムノクロマト法)による血中抗SARS-CoV-2抗体の評価」(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/9520-covid19-16.html)
    そもそも抗体は150万種しかできない(利根川進博士発見のV(D)J遺伝子再構成)。この数は、無数のウイルスに「厳密に」特異的に反応できるほどには多くない。特に、後者の報告では「非特異反応を否定できないIgG抗体の陽性がみられた」とあり、それがたった37症例中に1症例もあった。誤解を恐れずにざっくり言えば、3%は新型コロナ以外の理由で抗体反応が陽性になりえる。
    おや、3%という数字、神戸市の中央市民病院でも似た数字がありましたな…。
    ぶっちゃけ、検査キットの偽陽性か、同一抗体に反応する軽症状の風邪を検出しただけですね。

  2. TF より:

    論文を読むと、どういう人かというと外来を受診して血液検査を受けた人と書いてあります。救急や発熱で受診した人は除外するとあるので、普通に考えれば今はどこも新患は少ないですからただの定期受診ばかりでしょう

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