海外「新型コロナウイルス は30%のアルコールで無効化できる」と言う査読前の論文の紹介ニュースも感染拡大を後押しした可能性
Why whisky could kill the coronavirus (but drinking it won’t work) | South China Morning Post
* Covid-19の原因となるウイルスは、Sarsよりも脆弱であるように見えます。つまり、通常はアルコールスピリットに含まれる40%の溶液で十分です。 * 研究者は、ダウニングショットは推奨されていませんが、強い酒は緊急消毒剤として使用できることを強調しています |
3月16日に海外でこんなニュースが出ていて、Twitterに日本語訳も流れてきました
WHO推奨の手指消毒剤とアルコールによるSARS-CoV-2の効率的な不活化| bioRxiv
このニュースの元になったのは、査読前の3/10に発表された論文です。
要するに、まだ専門家などからのアドバイスなどによって、取り下げられたり、訂正されたりする可能性があるもので、以前、インドの辺境の大学院の学生が書いた、「新型コロナウイルス は人工的に作られたものである」と言う論文(3日で取り下げられた)と信頼性はあまり変わらないレベルのものであると言うことです。
飲料アルコールで、十分な消毒になるといった、誤ったニュースが、その後の西欧、アメリカでの爆発的な感染をさらに後押しした可能性があります。
燃料アルコールの危険性とアルコールの種類とコロナウイルスの消毒について
以前紹介した記事では、30~40%のアルコールで、ウイルスに効果があるが、10秒程度で効果を出すためには60~70%の必要があると言う結論でした。
花王 アルコールと殺菌の話
菌類とウイルスは基本的に違いますが、エンベロープウイルスの脂質部分についてのアルコールの効果としては参考になる資料です。
アルコールは40%を超えると効果があり、70%で最大の効果を発揮すると言うわけです。
また、実験で行ったようにウイルスの単体を十分にアルコールに混ぜて行うような環境であればいいですが、実際は、飛沫に包まれたウイルスが付着していることも少なくないため、アルコールをつけただけだと、ウイルスの周りを保護している飛沫で薄まってしまい、ウイルスに十分アルコールが届かない可能性もあるので、やっぱり、十分な濃度のアルコールを使うのが大事だと思います。
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