ウィルスブロッカー(セキュリティソフトではない)等の嘘の種明かし
エイプリルフールつながりでもう一本、
二酸化塩素関連商品のウィルス除去商品について・ω・
二酸化塩素という化学物質を使い、生活空間の細菌やウイルスを取り除くと表示して除菌グッズを販売していた全国の17の会社に対し、消費者庁は、効果が出る根拠がないとして法律に基づき、こうした表示をとりやめるよう命じました。 |
まず、米国労働安全衛生局は1日8時間で0.1ppmを暴露限界/15分間の短時間暴露TWAが0.3ppm以下でなければならないとしている訳ですから、人間には害がないことを売り文句にするためには 拡散後の二酸化塩素の濃度が0.1ppm以下の製品にしなきゃいけないわけですよ。
「二酸化塩素で空間のウイルス除去」は根拠がなく景品表示法違反である、と消費者庁から行政処分が下った件で製造元の一社が反論の新聞広告を掲載。 |
との事なのですが、ここで畜産業界で防臭殺菌に二酸化塩素を利用している
ウィットさんの資料などを見てみることにしましょう
ところが…
・畜産場などで除菌で散布されてるのは200-500ppmに希釈した二酸化塩素
・1分間の接触で99.9%以上の殺菌効果を発揮するためには1ppm必要。(インフルで15秒)
・白癬菌など、植物系の細胞壁があるタイプの細胞を破壊するには100ppmでも1分くらいかかる
・ただし、カビなどの繁殖を避けるだけなら、常に0.01ppmの環境にすればいいらしい。
というわけで、大幸さんのクレベリン・パワーセイバーなどは、首から下げる. 胸ポケットに入れる. ネームプレートにつける 等の用途で使うようになってるので、意味が無いと思います
ある程度効果があるなら、室内据え置きタイプだけで、アレルゲン(花粉)を完全に無効化するように表示するのはNGでしょうね
二酸化塩素分子のチカラの秘密を解明|二酸化塩素によるウイルス・菌に対する働き|二酸化塩素分子について|大幸薬品株式会社
例えば、このページ、ウィルスやカビの増殖に効果があったという実験は報告してありますが、「アレルゲン」については効果があるように書いてるものの根拠が書いていません
二酸化塩素による真菌、ダニ、花粉アレルゲンの低減化
0.09ppmの24時間暴露で花粉抗原を60%程低減。
要するに健康に問題ない濃度の二酸化塩素では、室内据え置きのタイプでも、花粉などのアレルゲンを不活性化するほど十分な効果は得られない。
例えば、帰宅後持ち帰った花粉のアレルゲンが朝までに減衰するのは1割程度。
第9回 インフルエンザの弱点は高温・多湿 - nikkeibp.jp - 健康- Dr.鷲崎の健康エビデンス
0.01ppm二酸化塩素を満たした室内で2時間後のインフルエンザウィルスのの生存が通常に比べて1%未満にって実験がのってるんですが、温度32度,湿度50%では6時間後のウイルス生存率はゼロという実験があります。
どんな環境で実験してるのか詳しく書いてない辺りが微妙ですよね・ω・
オゾンの家庭用除菌・脱臭・空気清浄機~リオンⅡF&バクテクターO3|株式会社タムラテコ
二酸化塩素より酸化力が強力な、10倍濃度の 0.1ppm のオゾン2時間での対照実験でさえ ウィルス生存比率が2%
「スギ花粉症」抗原性物質の不活性化に関する研究 - ePrints@OUDIR
参考:60度以上の加熱やUV照射でアレルゲンを不活性化できるという報告
(構造破壊できれば、不活性化は可能っぽいという話)
つまり、結論としては
・花粉のたんぱく質を破壊するので、花粉症に効くは嘘(短時間で分解するためには100ppm以上必要/室内据え置きタイプでも十分な能力ではない)
・首からさげるタイプについてはインフルエンザに効くというのも嘘(濃度が足りませんし、インフルエンザの人が咳をした空気が滅菌されて吸引される十分な時間なんてありません)
・室内に据え置きであれば、この濃度でも、一定量、菌が増殖するのを防ぐ効果はある模様。
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