双日の未来を走った日本人の知らないIE6互換ソフトの失敗の顛末

双日システムズのIE6互換ブラウザの正体を大胆予想

双日システムズのIE6互換ブラウザはIEコンポーネントブラウザということでがっかりだったんですが
別件でIE6互換ブラウザをリリースしている会社がありました。

なんでも、元Microsoft で IEの事業部に居た経験がある3人が興した会社だとか

UniBrows add-on enables IE6 browsing in an IE8 tab
Microsoftのライセンス規約内でIE 6をWindows 7で利用する方法 - TechTargetジャパン システム運用管理
Browsium Offers IE 6 Web App Continuity Solution -- Redmondmag.com

米Microsoftは、アプリケーション仮想化ツールを利用したWindows 7上でのInternet Explorer(IE) の仮想化(IE 6などのレガシーバージョンの実行)を認めておらず、ユーザーにMicrosoft Enterprise Desktop Virtualization(以下、MED-V)またはターミナルサービスを使用するように求めている。

これが ThinAppなどで実行されてる、IE6コンポーネントを流用した仮想化が限りなく黒に近いグレーゾーンたる所以ですね。

 そこでビジネスチャン
スを見いだしたMicrosoftの元幹部3人と元開発者何人かが、2010年にBrowsiumという会社を立ち上げた。
同社は2011年3月、Microsoftのライセンス規約に違反することなく、IE 6をWindows
7で実行可能にするソフトウェアをリリースした。

 これは「UniBrows」と呼ばれるIEのアドオンで、Browsium社独自の
コードを使用して、IE 6のレンダリングエンジンをIE 8またはIE
9のタブ内で実行する製品だ。同社取締役のゲイリー・シェア氏の説明によると、UniBrowsは複数のバージョンのIEを実行するわけでもなく、Web
ブラウザのエンジンを再頒布するわけでもないのでMicrosoftのライセンスに違反しないという。

 「別のエンジンに切り替えているだけで、これはMicrosoft自体の“互換表示”機能の仕組みと同じだ。同じ技術に対して別のアプローチをとっているだけだ」とシェア氏は説明する。

おお、こっちはなんかすごそうだ ・ω・

しかし、Microsoftユーザーは、もっと簡単なツールでIEの互換性の問題を解決できることを知っている。実際、多くのITプロは、規約の解釈を拡大して、VMware ThinAppなどの仮想化ソフトウェアを使ってIEを仮想化し続けている。

 シェア氏は「IE 6を実行するためだけに仮想化を使用するのは、大きなハンマーで卵を割るようなものだ」から「実用的ではない」と、ユーザーの不満に理解を示す。

前回の記事でまさに書いたとおりのことが書いていますね・ω・

Run Internet Explorer 6 Apps in IE8 With UniBrows – ReadWrite

と思ったら…

シェアー氏はDLLはライセンスされてるわけではないと明言した上で、
『お客様は、当社の準備ツールを使用して、MicrosoftのWebサイトからIE6のコンポーネントをダウンロードしてください。』と述べた

やっぱり、結局IE6コンポーネント流用するんかい! ・ω・

UniBrowsは、基本ライセンス料と保守費用が合わせて 年間1シート(5000~50000ユーザー)当たり5000ドル、1ユーザー当たり5ドルが必要です

でも、お値段は50万円位だから、双日システムズの1/10程度ではるかに安いですね

でも、IE8内で、Chrome Frame と同じ技術でIE6コンポーネント呼んでるのなら、本体だけIE8つ買ってるものの他のMultiIEs などのマルチバージョンIEブラウザと変わらないんじゃない?

と思ったら、後日の記事で問題が指摘されていたよ!

Microsoft spurs Browsium to rewrite tool for running IE6 on Windows 7

アメリカ拠点のソフトウェア会社Browsiumは マイクロソフトからの圧力で UniBrows を書き換えることを余儀なくされた

同社は現在、UniBrows製品がマイクロソフトのソフトウェアライセンスのコンプライアンスガイドラインに従っていないことを回避するために新バージョンの ION という製品を開発している。

あらら、やっぱり問題あったんだ・ω・

Browsiumの創設者は、Microsoftが完全にこのような方法で使用されたコードを承認していないと述べた。

また、ユーザーに軋轢や、疑念を生み出し、そして、われわれはこの製品を長期的なビジネスにつなげることができなかった。

結果、BrowsiumはIE6エンジンを必要とせず、Internet Explorerのいずれかのバージョンの中で動作するようになったイオンと呼​​ばれる製品を、再設計しています。

結局ネイティブで使うのね・ω・;

というわけで、元Microsoft 幹部が興した同様の事業が激しく頓挫した訳ですが、同じ轍を踏むわけですかね
・ω・ どーする、双日~♪

追記 5/27

双日システムズがポータブル化によるXP移行を強化、IE6代替ブラウザでライセンス問題を回避 http://t.co/DYZ1BXR8Hp @nikkeibpITproさんから 実際に話を聞いてきましたが、今すぐシステム移行ができない企業にとっては有効なソリューション。

5/24 19:47:49

@BlackWingCat それが驚いたことに同じ仕組みではないのです。実際にお話を伺ってきましたが、http://t.co/wF5ViqTQt7 には抵触していません。

5/27 10:52:14

@BlackWingCat 当初私もそう思っておりましたが、違いました。弊社の製品ではないので、これ以上はコメントを控えさせていただきますが、ご興味があればぜひ直接聞いてみてください。

5/27 11:07:37

日本Microsoftさんからの気になるコメントが ・ω・
という訳で直接聞いてみることに

  ↓

関係者の方からお話を伺ったところ、IE6のコンポーネントは流用しておらず、確かにライセンス的には問題がない事が確認できました。
内容は企業秘密なのですが、ちょっとIT Proさんの記事の書き方がライセンス解決してないような内容なのでまずいような気がします

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6件のフィードバック

  1. 黒翼猫 より:

    ・ω・ふふふ、既にコメント済みです

  2. 黒翼猫 より:

    ・ω・ふふふ、既にコメント済みです

  3. 名無し より:

    >IE6のコンポーネントは流用しておらず、
    ってことは独自でレンダリングエンジンを作ったのかな?だとすると、すごいですね。
    https://security.sojitz-sys.com/virtualization/news/pdf/20130510.pdf
    これ読んで、てっきりIE6のコンポーネントを利用したブラウザをThinAppで仮想化してるだけかと思ってました
    それだとライセンスに問題ありますもんね

  4. 名無し より:

    >IE6のコンポーネントは流用しておらず、
    ってことは独自でレンダリングエンジンを作ったのかな?だとすると、すごいですね。
    https://security.sojitz-sys.com/virtualization/news/pdf/20130510.pdf
    これ読んで、てっきりIE6のコンポーネントを利用したブラウザをThinAppで仮想化してるだけかと思ってました
    それだとライセンスに問題ありますもんね

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