【新型コロナウイルス】 上久保靖彦 氏の日本人の集団免疫獲得説のその後が酷すぎる件について

新型コロナウイルスについて調べると、コロナウイルスには大きく避けて3種類あると紹介しているブログなどが沢山引っかかるのだが、どうも週刊現代の記事の引用で、正しくないようである。

あの山中伸弥教授すら首をひねる、日本の奇跡「ファクターX」の正体(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(3/8)
「上久保氏らは、今回の新型コロナウイルスには大きくS型、K型、G型の3種類があることを突き止めた。」
元ネタとなる者を調べてみたところ…こんな記事があった

集団免疫の確立とSARS-CoV-2のサブタイプ - とはずがたり

京都大学の上久保 靖彦先生と吉備国際大学の髙橋 淳先生は、これまでの日本における感染・重症パターンを詳細に解析し、SARS-CoV-2の感染頻度、重症度を算出する数式を考案されましたので紹介させていただきます。
 都道府県別発生報告を詳細に解析したところ、SARS-CoV-2の感染が拡大する前に小さなピークが存在する場所としない場所が存在することがわかりました。小さな流行を生じたウイルスをtype
S(sakigake)
、その後のepidemicの主因ウイルスをtype
K(kakeru)
と命名し、これらの感染パターンを解析しました。日本ではRT-PCR検査数が少ないため、「RT-PCR検査の陽性率」が有病率を反映すると考えてその後の解析を行っています。200以上の検査を行った都道府県にしぼって解析を行った結果、type
Sによるpre-epidemicを経験したと考えられる都道府県ではcase fatality
rate(CFR=死亡患者/感染患者)が低いことが明らかになりました。つまりtype Sによる集団免疫がある程度確立していた場所ではtype
Kの重症化が抑制できた可能性を示唆しています。
 その後SARS-CoV-2の流行は再燃しましたが、この時のウイルスはtype K由来でありながら、欧米での流行から元々のtype Kに対する淘汰を経たものであると考えられました(type G, global)。

要するに、実際に3種類あるのを突き止めたわけではなく「日本人が集団免疫を持っていると仮説を立てたときにそれを説明するために作った概念のウイルスとして3つの型があるとするとうまく説明できる」という話でした。

要するに、日本でしか通用しないローカルルールのウイルス概念で、「新型コロナウイルスには大きくS型、K型、G型の3種類がある」というのはただのモデルだったというオチでしたw

Figure 2 | Scientific Reports
実際の研究で分かって居るコロナウイルスの型は TYPE S / TYPE O / TYPE L / TYPE V / TYPE G(GH/GR) であることが分かります。
ここに上がってる、TYPE S と TYPE Gは上久保氏の立てた仮説とは別物です

日本では既に「集団免疫が達成」されている~新型コロナの真相を解明した上久保-高橋説~ | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba
7月くらいから集団免疫説を唱えてるのですが

「日本のコロナは11月以降に消滅、第3波も来ない」説の根拠(NEWS ポストセブン) - Yahoo!ニュース

インフルエンザに感染したら、コロナウイルスには感染しません。逆もまたしかりで、この逆相関関係を『ウイルス干渉』と呼びます。実際、昨年末に新型コロナが流入してから、インフルエンザの流行はストップしました。
 しかも、人間の細胞にくっついて影響を与えるウイルスの突起(スパイク)の変異可能な数は最大12~14回で、頻度は月1回ほど。新型コロナのS型が発生したのは昨年12月なので、早ければ11月にも最後の変異を終えて、普通のコロナウイルスに戻るとみられます。それはコロナウイルスの原則的なメカニズムと考えられることなのです。新型インフルエンザが流行しない場合は、新型コロナが11月以降に消滅して、第3波が到来することはないでしょう

この先生、インフルエンザに感染したらコロナウイルスに感染しないというウイルス干渉説を掲げてるのですが、元々は、ウイルス干渉って、1個の細胞に複数のウイルスが感染したときに一方あるいはその両方の増殖が抑制される現象の事なんですけどね。

この先生が唱えた説を元に、「インフルエンザが激減したのは、政府の新型コロナウイルスが功を奏したのではなく、ウイルス干渉によって激減しただけで、日本経済を縮小させる政策を出している政府は無能」という珍説をばらまいてる人までいる模様((((・ω・)))))

日本人の国民性や政府の対策を貶めた上で、パンデミックを引き起こそうとしてる勢力がいるのはちょっとヤバい絵面だとおもいますが。

高橋泰 教授 の珍説が間違ってることが良く分かる追加検証
そういえば、日本人による集団免疫獲得説を唱えてた高橋泰 によると、東京のコロナによる死者が 410人超えることはあり得ないという事でしたが、10月頭に突破しましたね ・ω・

特番 第3弾『集団免疫は達成された。今こそ政策転換を!』ゲスト:京都大学大学院医学研究科特定教授 上久保靖彦氏 - YouTube
動画の中で、2009年の豚インフルエンザの時も、ウイルス干渉によって、インフルエンザの拡大が抑制された!とか言っていますが、2010年と2019年は史上空前の、国からの注意喚起と予防接種ラッシュがあったから、予防できたとは思わないのが不思議(((・ω・)))

cov39
個人的にヤバいなと思ったのは動画の57分頃に、東京都の入院者の血液抗体検査を行ったときにカットオフ値を極限まで下げて、「これ、全員実は抗体を持っているんです。抗体100%持ってることが証明できました」とか言ってるところ。

そもそも論として、なんでカットオフ値があるかというと、吸光反応で血清の陰性・陽性を判断する上で、ここでカットオフにすると最も偽陽性・偽陰性の数が少なくなって正しく判断できるという値なのに、それを独断で 1/10迄さげて「ちょっとでも吸光反応があるから、実は陽性なんだ」と断言してるあたりヤバいですね。

最初は、この上久保教授って、ELISA IgM 抗体検査の仕組み理解できてないんじゃないかなと思ったんですが、わざわざ「医者とかなら分かるはずです。それが分からない人はやばい」などと、否定することが、おかしいことのようにレッテル貼りをしている辺り、わざと嘘情報を流してるんじゃないかと思いました (((・ω・)))

cov40

極めつけに酷いと思ったのは、あれだけ、11月にはウイルスの変異はなくなるので、新型コロナウイルスはなくなって、第3波などこないと言っていたのに、この動画では予防線として
「僕の仮説を立てたK型のコロナウイルスの抗体が切れる11月で切れるから重症化することがでるかもしれない」とか言い始めた事ですね。

「日本人に集団免疫はあります!」「100%の陽性確認もできました」
あ、これ。なんかに似てると思ったら、STAP細胞

※ 11/28掲載

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