【悲報】糸井重里 氏、西畠清順 氏に騙されて 嘘の砂漠の薔薇育生キット を3000セット 完売してしまっていたことが発覚

ブログ読者の方々からいくつかタレこみを頂いたので情報をまとめた上で紹介したいと思います

そら植物園 | ほぼ日 “始まりをはじめよう” 砂漠のバラ 栽培キット / オリーブ販売企画
ほぼ日刊イトイ新聞 - BEGINNINGショップ

品種は「アデニウム・アラビカム」。 品種改良していない、貴重な原種です。

現在、観葉植物として出回っているのは、
「アデニウム・オベッサム」ですが、
今回の「砂漠のバラ」キットの品種は、
「アデニウム・アラビカム」。
アラビア半島のイエメン原産で、
オベッサムよりも寒さにつよく、室内なら冬も越せます。

一般で入手できるアデニウム・オベッサムは、
ほとんどが品種改良されたものですが、
今回おとどけするアデニウム・アラビカムの種は、
イエメンに自生している原種を、
清順さんがハンティングしてきたもの。
このキットでだけ手に入る、貴重な種です。

さて、指摘内容
・アデニウムオベサムがほとんど品種改良されたものというイトイ新聞の紹介はかなりズレている。交配種が数多く出回っているのはむしろアラビクムのほう。
・正式に砂漠のバラと呼ばれるのはアデニウムオベッサム で、園芸業界では曖昧に アデニウム全体を砂漠のバラと呼ぶ事があるが、風貌は全く異なり、詐欺に近い。
・このキットの販売については育成方法をろくに指南せずに、枯れてから○○すればよかったというアドバイスの方法を採用しており、ユーザーに対して不親切。
・イエメンに本当にいってきてハンティングしてきたか怪しい



元々、アデニウム・アラビカム(アラビクム) が タイなどで頻繁に品種改良されているため、頻繁に流通しているのは誰でも知っている当たり前の話なのだそうで。

塊根植物と暮らそう|アデニウムの育て方を鶴仙園の靍岡さんに教えてもらいました! | LOVEGREEN(ラブグリーン)

アデニウムの仲間はキョウチクトウの仲間の一種。南アフリカ、南西アフリカ、ソコトラ島、アラビア半島原産です。美しい花が咲き、根の部分(塊根部)が大きく肥大することが特徴です。最近ではタイで改良されたアラビカムという種類が多く流通しています。

ウルトラ植物博覧会2016 西畠清順と愉快な植物たち 植物図鑑

adenium
堂々と Adenium Arabicum は サバクノバラ だと 自著の植物図鑑に書いています。

Desert roseとは - 植物図鑑 Weblio辞書
なんで砂漠の薔薇なのかというと、Adenium obesum(アデニウムオベッサム)の英名がDesert Rose だからなんですね
そして、一般的に 砂漠のバラと言うとAdenium obesum の方をさすのだとか。
「アデニウム・アラビカムの種は、イエメンに自生している 原種をハントしてきた」とありますが、調べてみると、
アデニウム・アラビカムはイエメンとサウジアラビアに原生してるものであまり珍しいものではないとか
そりゃ、タイで品種改良行ってるだけですからね・ω・

西畠清順「花を綺麗だと思うことが、当たり前ではない世界がある」 | クーリエ・ジャポン

イエメンのソコトラ島に向かったのは、2011年2月のことです。
それまでも数十ヵ国から植物を輸入する仕事をしていましたが、ソコトラ島はなかでも独自の生態系があるので、行ってみたい場所の一つでした。

中東には日本と違って多肉植物が多く、砂漠や岩場で生きることができるものが多くあります。そんな環境で耐えて生きている「植物」と「人」の両方に興味が湧いたんです。
イエメンには植物を仕事にしている人はほとんどいないのですが、絶滅に瀕した植物の保護活動をしている親子がいると聞き、会いに行きました。

行ってみるとそこは石や砂、建物、植物が乾ききった、まさに色のない世界。
そんななか、「砂漠のバラ」と呼ばれる花(学名:アデニウム・アラビカム)がピンクの花を咲かせているのを目にしたとき、もうこの世のものとは思えない可愛さを感じたんです。
でも感動に浸っている俺に、現地のある人がこう言いました。

「毒もあるし、ヤギの餌にもならないし、いったい何がいいの?」

衝撃的でした。彼らはモノが少ないなかで、身近にある植物を食品、飲料、薬、餌といろいろなものに使っています。毎日を必死に生きる彼らからしてみたら、砂漠のバラは何の役にも立たないんです。そしてこう思いました。

  :

日本に帰国して、プラントハンターとしての自分の役割は、感動をいかに日本の人に伝えるか、そしてビジネスに変えるかだと思いました。それから2年たたないうちに砂漠のバラを栽培キットにして販売。3000個がインターネットでまたたく間に完売しました。

あれれ・・・おかしいな・・・・ソコトラ島にあるのって、
アデニウム・ソコトラナムだよね?
なんか、記事見ると、現地の役に立たない植物をとってきてプロデュースした功労者みたいになってるけど、そもそも、ソコトラ島の植物ってワシントン条約に基づいて国際取引が規制されてるから、簡単に持ち出せないんですよ。

adenium2
アデニウム・アラビカムの風貌が砂漠のバラと呼ばれるアデニウムオベスムとかなり違う風貌なのはおわかりいただけるだろうか?

まぁ、寸胴な幹ではありますが、ピンクの花が咲くのできれいといえばきれいなんで、これが観賞用に品種改良されてるわけなのですよ ・ω・

さて、入手可能な種の値段を調べてみました(10粒)
Adenium Obesum が 40円
Adenium Arabicum が 130円
Adenium Arabicum(イエメン原種)  240円
Adenium Socotranum が 1200円

ちょっと高いですが、希少で手に入らないというわけではなさそうですね。
どちらかというと、手に入らない、希少なアデニウムといえば、ソコトラナムですよね。(最近では規制もされてる)

イエメン原種のほうが高いのは改良種の方が入手が楽なだけで、
花や葉の付き方ががきれいになっていたり、環境に強くなっていたりするので、癖のある原種は育てるのも大変のようです。

素人が手を出すにはちょっと敷居が高くて、枯らしてしまう可能性のほうが高いそうです
と、探していたら衝撃的な記事がありました

PAPERSKY Interview | プラントハンター 西畠清順 | PAPERSKY

― これまでにヒットした植物はありますか?

誰も目をつけなかった砂漠のバラですね。原産地のイエメンで現物を見て感動しました。品種名としてはアデニウムっていう多肉植物で、園芸業界ではすでに知られていたもの。でも、これはきれいやけど寒さに弱くて冬になったら枯れるやつやからっていわれてて、生産者がつくってこなかったんです。僕は、小さくてとにかくかわいいし、花も咲くしいいのにと思っていた。それで寒さに強くて、日本の冬だって全然へっちゃらという種類を見つけたんです。それから入手ルートを探して、とある国の生産者の知り合いがタネを持っていることがわかりました。さっそくタネを仕入れて、栽培セットにしてあるサイトで売ったら3,000セットが一瞬で売り切れました。植物では異例の売れかたです。

3000 セットといえば、もうおわかりですね?
ほぼ日で売り出した砂漠のバラセットが完売したのが 3000セット

うわぁ、何ということでしょう。『イエメンに自生している原種を、清順さんがハンティングしてきたものでここだけでしか買えない、砂漠のバラ』といってたのに
砂漠のバラとは別の外見もぜんぜん違う品種。
どっちかというと『象の足』の通称で有名なアデニウム・アラビカムでしたと言う落ち。
しかも、ハンティングしてきたというのは嘘で、イエメンではなく、どこかで流通している仕入れてきたただのタネだったのです
いやはや、もはや本当に原種なのかすら怪しくなってきましたよ?

ちなみに、Adenium Socotranum と Obesum は15度以上、 Adenium Arabicum (原種)は 10度以上 の防寒が必要で、それ以下の時に水をやると枯れてしまうので、「日本の冬も全然へっちゃら」という意識からして間違っています。販売者がこれでは、購入者が枯らしてしまっても仕方がないですね。
もし、イエメンの原種というのも嘘だったら、耐寒温度5度なのかもしれません(むしろ、イエメンでハンティングしたのが嘘だったのですから、その可能性が高いですよね)

しかも、タネから育てると、花が見られるまでに3~5年かかるとか。
数年の越冬を乗り切って、花が見れるのがやっとと言うセット。
そりゃ、育成の手間を全部購入者に押し付けてるわけですからボロい商売ですよね ・ω・

糸井重里 さん、これは、訴訟レベルの詐欺じゃないですか?

さて、ここまでの情報をまとめてみましょう

名称 アデニウム・オベッサム アデニウム・アラビカム アデニウム・アラビカム(原種) アデニウム・ソコトラナム
備考 砂漠のバラと呼ばれる タイなどで頻繁に品種改良 イエメン・アラビアなどに原生 ソコトラ島だけに自生
耐寒
温度
15度 5度 10度 15度
西畠氏の主張 ほとんど品種改良されてる(誤り) 砂漠のバラだと主張(正しくはない) 寒さに強い、イエメンの珍しい原種(嘘、入手可能、ソコトラのと混同?) ヤギに食べられる、
地元では見向きもされず朽ちる運命の植物(またドラマ化、実際はワシントン条約で保護された珍しい品種)
備考 丸い幹が特徴。 品種改良されてて、200種類以上あるとか、花が美しく改良されたものも有り、観賞用にはよい。
砂漠のバラと呼ばれてるものとは全く違う風貌。
原種なので癖があり、品種改良されて寒さに強くなったものよりは弱い 若木のうちは、アデニウム・アラビカムとの区別が難しく、アラビカムのソコトラナムに近い品種を売りつける業者もいる。入手困難
価格 40円 130円 240円 1200円
ほぼ日刊イトイ新聞を主宰する糸井重里さんと清順のひょんな立ち話から始まり、“はじまりをはじめよう”の一環で企画された砂漠のバラの栽培キット。
販売開始後数秒で3000セットが完売するという異例の成功を納め、植物業界のみならず周囲を驚かせた。また、同時販売された巨大な砂漠のバラや樹齢200年のオリーブも完売。第二弾を待ち望む声が多い

やぁ、異例の成功どころか、異例の詐欺事案でしたね ・ω・
こりゃ酷いや。
2012
年6月に砂漠のバラキットとして 2700円で販売されたのですが
実は、この後日談として、園芸関係の本業やってる方から、この件について詳しい情報をいただきました。

第9回 国際フラワーEXPO(IFEX)を含む全5展 出展企業プロフィール | Business Wire

会社名:そら植物園(株式会社 花宇)
ブース番号:7-2Web:http://from-sora.com/明治元年創業の花と植木の卸問屋「花宇」5代目でプラントハンターの西畠清順が世界中をまわって集めた植物たち。オリジナルのタグをつけ、このIFEXにあわせてリリースします。ヨーロッパで実際に使われていたワイン樽を鉢にしたオリーブや、突然出てくる白い葉がゲーム感覚で楽しめる観葉植物・オサメユキ、ほぼ日との栽培キットで大人気の砂漠のバラ、花宇の誇る開花調整が活かされる枝ものなど。また、そら植物園は、植物をつかったプロジェクトのご相談も受け付けています。そら植物園とはひとの心に植物を植える“活動名”です。

どうも、糸井氏に売り込んでもらって、味をしめたのか、本格的に園芸をやってる人に向けて、砂漠のバラやその他の「希少な」観葉植物や、オリーブの巨木を、その手の業者経由で売り込んだらしいんですよ。

どうなったと思います?・ω・

「希少な」観葉植物は業界筋では「ありふれた」ものばかり、価格が高いだけだと見抜かれて、オリーブの巨木も、国内数業者が手掛けているものと比べて勝るところがなく、殆ど売れず大爆死だったそうで。
その後、地元など一部を除いて、この業界に戻ってくることはなかったんだとか。

あー、だからあの会社が手掛けるイベントにはちゃんとした園芸会社がつかないのですね・ω・

「第2弾を待ち望む声が高い」と書いてますが、それからおよそ6年。未だ栽培キット第2弾が発売された形跡がないのは、その手の業界の人達に、本質を見抜かれてしまって、進出不能になったのか、手口をうっかり明かしてしまったため、柳の下のどじょうは捕まえられなかった…というのが真相なのではないでしょうか?

そら植物園+ほぼ日 - ホーム
FACEBOOK の特設サイトを見るとこんなかんじ。
まぁ、確かに素人だまくらかして育成の難しい植物売りつけて、枯れました、それは、こうしてたら良かったんですよってあとからいうだけのお仕事。ほんと、ボロい商売ですよね ・ω・

ちょっと気になってるのは、アデニウムは毒を含んでいること
アデニウムとは?砂漠のバラと呼ばれるアデニウムの特徴と育て方をご紹介 | 暮らし~の[クラシーノ]

アデニウムは、キョウチクトウ科の植物ですが、キョウチクトウ科の植物にはアルカロイド、ウアバインまたは強心配糖体を含む有毒植物です。しかし、大量に服用しなければ問題はありません。剪定や手入れをする際に、手に樹液が付いた場合などはしっかりと洗い流して下さい。

ちゃんとガイドブックに注意書いたのかとか気になるところです ・ω・



子猫が芽を加えて走り去ったとかいう人もいます…
やっぱり、注意書き書いてないのでは? ・ω・
原産国イエメンで「いわば最も相手にされてない植物」 って、なんか
アスナロを「落ちこぼれの木」 と言い放ったのに似てますね ・ω・

みなさんも、そら植物園の 西畠氏のことわかってきたと思いますが

・ 正しい話 をごちゃまぜにして、都合のいいところだけつなげて紹介する。検証が大変だが、嘘であることが多い。
・ どうしても、成功談として、ネタを明かしてしまう癖がある。
・ 植物を貶めて、自分が光を当てたのを主張する。
・ 肝心なところで、植物の知識が不完全で植物に対するリスペクトが無いので、購入者やクライアントにアドバイス出来ず、展示の植物を枯らしてしまうケースを散見する。

こんな感じ、 世界一のクリスマスツリー も炎上すべくして 炎上したのですね。

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2件のフィードバック

  1. あい より:

    詳しいお話をありがとうございます。
    糸井重里氏もうさんくさい人になり下がったなと感じてはいたのですが、
    もはや詐欺の片棒を担いだ感は否めないですね
    西畠氏は植物で商売するのをやめてほしいです。

  2. 通りすがり より:

    以前「プラントハンター」に興味を持って
    何か本を買おうかとアマゾンを検索したら
    西畠さんの本が何冊があがったんですが、
    買わなくてよかった~!!
    老舗の後継ぎとか、すべてがうさんくさく
    見えてきますね。
    海外での活動なんてわからないですし(笑)
    バブルの頃だとミス・ミナコ・サイトウなんて
    方がいらしたのですが。
    経緯が不明なのにポッと出てきて、
    ageられるだけ、称賛されるだけの人は
    うさんくさいですね。
    先日、エベレストで高山病で亡くなった
    栗なんとかさんと同じカテゴリーくさい(笑)

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